mizterxのブログ

数学について自分の覚書き(忘れた頃に読んでもOK)

世界をつなげるフーリエ級数 A.I.ーバイオリンー素数

今回のテーマは色んなこととつながっていて複雑だけどロマンがあるお話です。


まずはこの式


1/1^2 + 1/2^2 + 1/3^2 + 1/4^2 ... (注 ^2は二乗という意味です)を無限に足すとどんな値になるか。


答えは不思議なことにπが出てくるんですね。


証明の仕方は一つではないのですが、一番スマートでイメージしやすい方法をご紹介します。


フーリエ級数を使った証明です。


フーリエ級数の数式的な説明は省きます。


簡単に言いますとどんな周期的な関数もSin Cosの色んな周期(倍々の)の関数の無限和で表せちゃうという魔法の公式です。以下がイメージです。




さてここで立ち止まって考えて見てください。


最初の式とこのSinCosの無限和がどう結びついて証明されるのか?イメージで結構です。


イメージできましたか? この1/1^2 ... 1/x^2 それぞれがSin Cosの色んな倍々周期の関数なんでしょうね。それでどちらも無限に足していく。わけですね。


そうするとここで問題はどんな周期的な元の関数をSinCosの無限和で表せば、この無限和の答えにつながるのか?ですね。 そこで手がかりになるのが二乗でしょう。


二乗が出てくる簡単な関数といえばY=X^2ですね。 これを周期的な関数にするするのです。



以上でざっとイメージで概略を説明しましたが、おっと一つ忘れてました。 なぜπが出てくるのか? これはですね、上の二次関数の周期のグラフ。これを1周期つまりπまで積分して囲まれた面積を求めるとπを含んだ値が当然でてくるんですね。だからπが無限和にでてくるわけです。


ちなみに答えの前の式は下記の通り 幸い sinは消えてcosだけの無限和です。


-4cosx + cos2x -4/9cos3x + ......


これをグラフにすると


これをちゃんとした証明は下記のLINKの最後の例の部分です。
フーリエ級数展開の公式と意味 | 高校数学の美しい物語


さてここでこのフーリエ級数が応用される場面たっくさんあるのですが、簡単に紹介したいと思います。


一つはデジタルアナログ変換 人工知能にも欠かせません。デジタルというのはカックンカックンした周期的な信号ですよね。これがたっくさんのSinCosの滑らかなアナログ信号の和で表せるからデジタルからアナログへ変換されるわけです。


もう一つは私の趣味の音楽 得にバイオリン! 倍音というのはオクターブ上の音なんですがその倍、そのまた倍 こういう倍音のたくさんの和!(イメージ的に最初の式に似てますでしょ) バイオリンの独特の音はこの倍音の和で構成されているわけでまさにフーリエ級数ですね。 だから下手な人が弾くとよく出るキーっていう高音もこの倍々倍音なんですね。この音が出ないようになりたいです^^


バイオリンの倍音については下記LINKがとても参考になりました。
https://www.sasakivn.com/werkstatt/onkyoex/vnspectram.htm


最後に一つ! これは未だに解決されていない数学の難問 リーマン予想の式の特殊な場合なんですね。 この式では2乗ですが、この数字の2のとこに複素数がきたり、あれこれしても何だかんだ、素数の壮大な証明につながるわけです!